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ブログ開始時はウィーン在住、その後、東京、NY、千葉、仙台と移り住んで、ただいま2度めの千葉生活です。


by suna-chan
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カテゴリ:2005春 フライブルクの有機農場( 8 )

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そして、この農場の売り上げでも大きな比率を占めるのが、毎週フライブルクで開かれる土曜市
場所は、中心部からほんの少し外れた、シュタイナー教育の学校の敷地内。クリスチャンさんのほか、チーズや肉類を扱う店、卵を売る店と、デメターの生産者が3軒集まった小さな市場です。
営業時間は午前8時から正午まで。

この週はドイツでは学校が休みに当たり、人出も少なかったようですが、それでも入れ代わり立ち代わり、お客が訪れては野菜などを購入していました。
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ほとんどのお客はお店の人たちと顔見知りのようです。農場では寡黙な印象が強かったクリスチャンさんが、個々のお客さんと時間をかけて野菜の話や世間話をしたり、子どもと遊ぶ姿は、当初、やや意外に感じましたが、実はクリスチャンさんは、地元での活動(後述)にも熱心なほか、著書もあるアクティブな発信者であり、コミュニケーターだったのです。
有機農業が目指す自然とのつながりには、人とのつながりも含まれているのですね。

野菜の値段ですが、ジャガイモが1キロ約1.6ユーロ(約224円)、セロリやニンジンは1.8ユーロ(252円)でした。

ふだん、卵を扱うお店ではリンゴも扱っているとのことでしたが、もうリンゴが終わってしまったとのことでこの日は卵のみ。しかもお店の人は不在で、購入するお客さんは代金を箱に入れていく、というなんともおおらかな売り方をしていました。
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by suna-chan | 2005-06-21 21:50 | 2005春 フライブルクの有機農場 | Comments(0)
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農場内には直販所があって、水、金、土の週3回(注:以前2回と書きましたが、訂正です)営業をしています。
今の時期限定とのことですが、家庭園芸用の苗も売っていました。圧巻はトマト! ここで仕事をしているアネットさんの趣味で、私が数えただけで28種類ものトマトの苗が販売されていました。
トマトってこんなに種類があるんですね。

トマトのほかは、ナス、キュウリなどの野菜、ハーブ類が目立ちました。
子どもをつれた家族が、初老の女性が連れ立って……といろんな人たちが車で乗りつけては、苗を買い込んでいきます。
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店内は広々として、子どものための遊び場も併設。
品揃えは、 農場で穫れた野菜やハーブ、チーズのほか、肉類、有機栽培の小麦粉を使ったパスタなど。珍しいところでは、有機栽培で採った種子、化粧品もあります。
扱っているパンはアンドレアさんの手作り。小麦80%、ライ麦20%の配合でつくられたもので、小麦もライ麦ももちろん自家製です。

トマトの苗やパンの写真もアップしたいのですが、枚数制限があるので店内の写真をチョイスしました。

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by suna-chan | 2005-06-21 20:59 | 2005春 フライブルクの有機農場 | Comments(0)

シンプルで贅沢なランチ

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さて、作業の後は、お待ちかねのランチです。

この農場の作業時間は朝8時から午後5時まで。今は農繁期にあたり、残業も多いとのことですが……。
そして、土曜市と週末の水やり当番を除き、原則として週休2日です。

途中、12時半から1時間がランチタイムで、クリスチャンさん夫妻を除く人たちは、農場内のキッチンで一緒に食事をします。
私も2回食事をさせてもらいましたが、農場で採れた野菜をふんだんに使ったサラダ、特に初日に食べたニンジンは香り高くて甘味があり、忘れがたい美味しさでした。
サラダは、大きなボウルにサラダ菜やスライスした野菜を入れ、ビオ(有機栽培)マークのついた塩、オリーブ油、お酢やお砂糖をつかった手作りドレッシングをかけています。
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メインはパスタや、お米に野菜たっぷりのソースをかけたものが出ました。
パンやチーズは自家製。1時間のうちに手早く作り、手早く食べるのですが、引き戸を開け放し、半分戸外のような場所で食べるランチは素材の味が濃く、贅沢に感じられました。
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by suna-chan | 2005-06-15 19:48 | 2005春 フライブルクの有機農場 | Comments(0)

農作業を体験!

さて、いよいよ私も農作業を体験することに……。

ここで経験したのは、主に草取り、それから土曜市に出荷するニンジンの選別など。
なかでも一番やりがいもあった(けれどもきつかった)のが、クワを使ってブロッコリーなどの間に生えた雑草を取る作業でした。

ブロッコリー畑は、温室などがあるメインの農場からは2,3キロの距離。まず、隣の畑に植えつけるセロリの苗をバンに積み込んでから、後ろの荷台と運転席とに計5人で乗り込みました。
到着後、まずは虫よけのため畑に掛けられた布を取り外し、畝ごとに作業を開始。ハコベのような柔らかい雑草はクワだけで抜けるのですが、トゲのある雑草や、深く根を下ろした雑草を取り除くには、いちいちかがみこまなくてはなりません。ベテランの人たちは軽々とやっていましたが、クワの扱いに慣れていない上に、立ったりしゃがんだり……、それに何より、商品になる野菜に傷をつけてはいけないので慎重に……。
というわけで、いささか緊張しながらの農作業でした。
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実は、作業をはじめる前に長靴を借りたのですが、この日は26度まで気温が上がり、長靴では耐えられない暑さに。裸足で農作業をするあつこさんの真似をして、私も裸足で土を踏んでみました。
最初は、ゴロゴロと足裏に当たる土が痛かったのですが、これはすぐに慣れました。
太陽の光を浴びて、土はほどよい温かさを。
土くれがあるとはいえ、土自体はとても柔らかく、足の裏で地面を撫でると、塊もモロモロと砕けていきます。

この触感は、有機農業を実践している方には慣れ親しんだものでしょう。日本で有機農業の田んぼに入った時も似たような感触を味わいました。比較のために農薬を使った田んぼに入ると、土の中には草の根っこなどがそのまま残っていて、このなめらかさがなかったのです。
たくさんの微生物がいて、有機物が分解される土。有機農業は、まさにこの土の上に成り立つのです。


ほかに経験したのが、ニンジンの選別。
洗浄機にかけて洗い上げたニンジンを、1本ずつ、痛みや虫食いがないかどうか見て箱に入れていきます。
虫食いなのか単に土がついているだけなのか、最初はなかなか見分けがつかず、お手本を示してくれたあつこさんと比べると、3倍くらい時間をかけての選別になってしまいました。
できるだけ多くの野菜を商品にしたいというのと、痛んだ野菜を消費者に渡したくないというのと……微妙な判断に迷い、ニンジンを手にしてしばし考え込むこともありましたが、これも経験が必要ですね。

こちらは、赤カブを洗うマンフレットさん。
外での水仕事はこの時期、とても気持ちよさそうです。
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by suna-chan | 2005-06-15 19:26 | 2005春 フライブルクの有機農場 | Comments(0)

農場について

さて、クリスチャンさんの農場は先祖代々から続いていましたが、ご両親の代、1953年から有機農業を始め、その歴史はすでに50年以上にもなります。畑のほかに温室があるほか、酪農も手がけています。

やや専門的な話になりますが、この農場は「バイオ・ダイナミック(BD)農法(シュタイナー農法)」と呼ばれる手法を採用しています。ルドルフ・シュタイナー(オーストリア生まれ)は、教育の分野で有名ですが、農業分野でも1920年代から、化学肥料を大量に使う近代農業に疑問を唱え、新しい農法を提案しました。
その基本として、土づくり、農場の空間づくり、それから月や惑星など宇宙の運行に基づいて種まきなどの農作業を行うことーーーが挙げられます。
土づくりには、牛の角に排泄物を詰め込んだものを畑に埋めるといった独特な要素もありますが、BD農法はドイツ、オーストリアなどで広く受け入れられ、デメターDemeterという協会が認証を行っています。

ちなみに、デメター協会が認証を始めたのは1954年。クリスチャンさんの農場は(当時はご両親の代でしたが)1956年にすでに認証を受けています。
農場の認証に関しては、家畜の飼育が含まれるなど、農場内の循環システム(農場の草を食べた牛の排泄物が、畑の肥料になり、その肥料で野菜などを育てる……)に厳しい基準があります。

クリスチャンさんの農場の場合、酪農部門は牛が40頭。飼育は2年前から専門家に依託しているそうですが、休耕地のクローバーが飼料になり(と言われたと思うのですが……。ちなみに牧草地もあります)、牛の排泄物は畑の肥料に使用……と農場内の循環システムが完成しています。
温室では、これから畑に植え付ける野菜の苗を育てているほか、安全な(=農薬を使わず、遺伝子組み換えなども行われていない)種子を採るための野菜も育てられています。

温室内で育てられている苗、そばで育てられているハーブ類は、アネットさんという女性が担当。
彼女は農場の仕事をする傍ら、農場内の土地を一部借りてハーブ類を育て、その苗や若木を農場に卸しているそう。
いろいろな形で、専門家が関わっています。まかせられる部分は専門家にまかせ、自分はできるだけ、本来の専門である野菜の栽培に専念したいというのが、クリスチャンさんの考えだそうです。
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こちらは温室のなかのショット。
種を採取する用にぐんぐん伸びる野菜たち。
たまねぎもレタスも、こんなに伸びるんです!
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こちらは、バジルの芽をポットに植え替えているところ。
植え替えているのは、農業見習い中のエリザさん。
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by suna-chan | 2005-06-12 19:54 | 2005春 フライブルクの有機農場 | Comments(2)

顔の見える販売1〜宅配

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農場についたのは木曜日の午前中。ちょうどクリスチャンさんの奥さんのアンドレアさんと販売担当のマルクスさんが宅配用の箱詰めをしていました。

この日詰めていたのは、ニンジン、西洋ネギ、サラダ菜などの野菜と、キウイやリンゴなどの果物。マルクスさんの説明では、野菜はほとんどが自家製ですが、キウイやリンゴなどは地元のビオショップから調達しています。キウイはイタリア産、リンゴはドイツ南部のボーデン湖地方から。

宅配は週1回。配達先はすべて地元で、契約先は、数10km以内のエリアに120件。
販売担当のマルクスさんは昨年9月からこの農場で仕事をしており、当初30件だった契約先を、半年余りで現在の規模に拡大したのは彼の功績。リーフレットをつくって配ったり、既存の顧客から口コミで新規顧客を紹介してもらうキャンペーンをしたりして広げていったのだとか。
箱の中身は、ひとつずつ丁寧に詰め込まれていきます。
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ちなみに、この農場は、宅配のほか、毎週土曜日にフライブルクで開かれる土曜市、農場入り口にあり週2回オープンする直販所、それからフライブルク市にある有機製品を専門に扱うスーパーなどに農産物を卸しています。
売り上げの比率は、土曜市がほぼ40%、宅配が35%、残りが卸と直販所など、といった比率になるのだそう。
いずれにしても消費地は地元、そして購入している人の多くは生産者の顔を知っていることになります。

こちらがアンドレアさん。明るくて優しい笑顔の似合う方でした。
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by suna-chan | 2005-06-10 17:45 | 2005春 フライブルクの有機農場 | Comments(0)

フライブルクの有機農場

5月に、ドイツ南部のフライブルク近郊にある有機農場を訪問してきました。
そもそものきっかけは、愛媛大学ののざけん先生が「うちの大学の卒業生がドイツの有機農場で研修してるから、行ってみたら?」と声をかけてくれたから。
有機農業には昔から興味はあったのですが、言葉の壁もあるし……と思っていただけに、チャンス! とばかりに飛びつきました。というわけで、現地で研修中のあつこさんに案内と通訳をお願いしての訪問になりました。

フライブルクは、ドイツの南西部に位置し、スイス、フランスとの国境に近い人口約20万人の都市。交通機関、ゴミなどのすぐれた環境政策で有名で、ドイツのNGOのコンテストで1位に輝いた「環境首都」としても知られています。

今回訪問した農場は、フライブルクから北西へ約13キロ離れた、アイヒシュテッテンEichstettenという町にあります。この町は有機農業が盛んで、栽培面積に占める有機農業(無農薬・無化学肥料栽培)の割合は20%! ドイツ全体で7%ほど、世界で最も有機農業が進んでいるといわれるオーストリアとスイスで約10%(オーストリアって私のお膝元ですが)。この数値を見ても、ここの有機農業の比率の高さが分かっていただけるかと思います。
 ちなみに日本は0.5%程度。温暖&湿潤で、協力な雑草や害虫と戦わなくてはならない環境なので、一概に比べられないとは思いますが……。

農場のご主人はクリスチャン・ヒスさん。15haの土地があり、10haで野菜(1年間で約70種類を栽培)、5haがクローバー畑。ご本人を含めスタッフは4人、ほかに、奥さんのアンドレアさんが手伝ったり、あつこさんのような研修生、職業学校の学生で「見習い」として仕事をしている人など、うかがった当時のメンバーは計10人。
農場の規模としてはドイツでは標準的だそうです。

ということで、前置きが長くなりましたが、以下、この農場で見聞したことを書いていきます。(続く)
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by suna-chan | 2005-06-09 01:17 | 2005春 フライブルクの有機農場 | Comments(2)

戻ってきました

今日の早朝、フライブルクから戻ってきました。
有機農場では、ほんのちょっとだけですが畑仕事を体験。そして、往復夜行の旅は思った以上に疲れました。言葉の壁は大きかったのですが、見聞きした範囲で、順次報告をしていきますね。

それでも、晴れた空の下での畑仕事は気持ち良かった! 足と腕は2日めからしっかり筋肉痛でしたが……。以前していた仕事とは、疲労や忙しさの質が全然違うのも新鮮でした。

帰りの夜行は、ミュンヘン深夜発のブダペスト行きに乗りました。50代、60代と思しき20人ほどのドイツ人グループが乗り込んできたのはびっくり。この年で夜行を使うなんて、体力ある〜! 私は筋肉痛の上に夜行で首を寝違えてしまい(涙)、ウィーンに着いたときはヨレヨレでした。……もっと鍛えなくっちゃ。
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by suna-chan | 2005-05-22 01:25 | 2005春 フライブルクの有機農場 | Comments(0)